Impressionism & Composers


4 印象派の人たち

   以上のような画期的改革は、ドビュッシーによってなされたが、これら

  の技法は、部分的にはすでに、ロマン派の作家にも使用されていた。

  しかも、音組織の再編成に対しては、素人作曲家であったムソルグスキー

  の、主観的な技法にも暗示を受けたといわれる。

   こうした反ロマン的技法は、たちまち若い作曲者を刺戟し、ラヴェルは、

  さらにこれを追及して新古典主義に進み、デュカ、ルーセルなども、ドビ

  ュッシーに同調し、以後フランス作曲家プーランクオネゲルにもその影

  響が認められる。

   なおフランス印象派は、スペインのアルベニス、ファリァ、イギリスの

  スコット、ディーリアス、イタリアのレスピーギ、その他、ブゾーニ派の

  新古典派を主張する人々でも、ドビュッシーの影響を受けないものは殆ど

  いないということができる。