Impressionisme
2 印象主義(Impressionisme)
Claude Monet「印象 "日の出"」
この言葉はフランスの絵画運動の用語であった。
即ち、マネ(E.Manet,1832~83)モネ(C. Monet, 1840~1926)らの外光派に与えられたもので、1860~82頃に現われた絵画技法である。
印象とは外界の模写でなく、一度心情に刺戟を与えた内的の印象を、主観的に表現するものである。これはミレーやコローの写実派への反抗で、固有色を、プリズム的原色を主体とした色調の配合によって、色感的にボリュームを得ようというものであった。 またこの運動と同じ考えによって、
「芸術のための芸術」のモットーをあげたマラルメ(Mallarme,1842~98)、 ヴェルレーヌ(Verlaine, 1844~96)ら の詩人による象徴主義(Symbolism)が提唱されて、マラルメを中心とした「火曜会」が作られ、これらの画家、文芸家と共にドビュッシーもそのメンバーに加わっていた。アナトール・フランス(AnatoleFrance, 1844~1924)は象徴派の最大の文学者であった。
そのような思想的、技法的結果としてのドビュツシーの音楽は、絵画の光線と色彩感を音楽に導入し、自然主義、現実主義的なものを排して、象徴的な、幻想的な主観描写をねらったものであった。(Verlaine,1844~96)