Style and Opus

ドビュッシーの作風と作品

彼の作風は印象派そのものであるから、前条にすでに尽している。 今世紀の初頭には一般に理解されなかつた彼の作風も、その後の進歩的な楽風が現われたので、むしろ古典にすら思われるようになったほどに、その存在が肯定され、同時に、バロック音楽時代から累積されて来た音楽理論に、完全屈折を与えたという事実は、音楽史上の新紀元であることが、次第に認識されてきた。

代表的作品には、

Table: 代表的作品
GenreTitre
歌 劇「ぺレアスとメリザンド」(1893)
バレー「遊戯」(Jeux)(1913) (ニジンスキーの為に作曲)
管弦楽「春」(1887-1904)
 「牧神の午後への前奏曲」(1891-94)
 「海」(La Mer)三部作 (1905)(1. De l'aube à midi sur la mer ; 2. Jeux de vagues ; 3. Dialogue du vent et de la mer) (1903-1905)
 「映像」(Image)三部作 (1. Cloches à travers les feuilles ; 2. Et la lune descend sur le temple qui fut ; 3. Poissons d'or) (1905-1912)
室内楽「弦楽四重奏曲」(1892-93)
 「チェロ・ピアノ」の為のソナタ(1915)
 「フルート・ヴィオラ・ハープ」の為のソナタ(1915)
 「ヴァイオリン・ピアノ」の為のソナタ(1917)
ピアノ「ベルガマスク組曲」 (Suite Bergamasque) (1905) 
 「版画」(Estamps)(1903)
 「歓喜の島」(L'Isle Joyeuse)(1904)
 「影像」第一集(1905)、第二集(1907)
 「子供の領分」(1908)
 「前奏曲」第一集 第二集(1910~13)
 「練習曲集」第一巻、第二巻(24曲) (1915)
合唱曲「放蕩児」(1884)「選ばれた少女」(1887-88)他
歌 曲珠玉のような歌が多く残されている. 主なる作詞者は、
 ヴェルレーヌ、ミュッセ、マラルメ、ボードレール、ルイス、ヴィヨン、レルミート等